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一斉投入される欧州中のレオパルド戦車:ショルツの号令

これまでドイツは祖国防衛を行うウクライナに対しある程度の武器を提供してきた。だがそこに戦局に多大な影響を与えうる戦車は含まれていなかったが。だが状況は変わった。

ショルツの号令により欧州中のレオパルド戦車が一斉に投入される。

実に長期にわたる検討であった。ドイツはレオパルド戦車のウクライナ戦線への投入および欧州他国に待機している同戦車の投入を許可を発令したとの情報を、ドイツ報道機関が火曜日ベルリン開催の連立政権の会合で手に入れた。”Spiegel”筋によると、連邦軍部は保管中のレオパルド2A6を戦線へ投入することとなっている。またこれに伴い14の最新鋭装備一式も必要となる。

ウクライナへ提供することとなっているレオパルド2戦車を全て正式にその許可を決定するために、ショルツは奔走することとなる。また”Spiegel”筋によるとショルツは欧州各国、ポーランドなどへのレオパルド戦車提供を許可する意向である。北欧諸国も戦車提供の意志があるとのことである。

欧州内計13カ国がレオパルド2戦車を保有している。これら諸国の多くがレオパルド戦車投入の準備を整えている。

 

欧州諸国の戦車保有状況

デンマーク:戦車の正確な数は、国防省、コマンド、および購入担当の管理当局によって秘匿となっている。だが少なくとも14両の提供は明らかになっている。

フィンランド:当国防省によると、およそ200両のレオパルド戦車を所有しており、早期から提供の意思を見せていた。

ギリシャ:その保有数は当該諸国のなかで飛び抜けている。レオパルド2戦車300両、レオパルド1戦車500両である。だが対トルコ防衛の観点から提供に関しては前向きではない。

オランダ:レオパルド2A6戦車を18両保有

ノルウェー:詳細は不明。当防衛省によると、2001年に52両のレオパルド戦車を売却していた。

ポーランド:当防衛省によると、247両のレオパルド戦車、2A4型そして2A5型、その他最新式を含む。ルダ大統領は、このうち14両をウクライナへ提供することを発表している。

スウェーデン:詳細情報は不明。だが100両以上のレオパルド戦車を保有していることが確実となっている。

スロバキア:現時点ではレオパルド戦車1両のみ。だが2023年末にはその数15両まで登るとされているが、提供の意思はない。

スペイン:347両のレオパルド戦車を保有。そのうち108両が旧式の2A4、239両が最新の2A6である。だが稼働可能数は多くない。スペイン防衛大臣は8月の時点で提供の意思がないことを明言している。

チェコ:ドイツから提供された14両のレオパルド2A4戦車とバッファロー装甲車両を所有。これらはウクライナへ転送されたソビエト型戦車の代替である。

トルコ:当防衛省からの詳細発表は行われていない。だが国際軍事力調査機関によると、316両のレオパルド2A4、170両のレオパルド1A4そして227両のレオパルド1A3の所有が公開されている。

ハンガリー:報道機関の発表によると、2020年に訓練用にレオパルド2A4をレンタルしていた。そして同年、新たに44両のレオパルド2A7を手に入れている。これらのウクライナへの提供は、現大統領オワバーンとロシア大統領プーチンの親密な関係を考慮すると可能性は極めて低いと考えられる。

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