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禁輸措置は現実的に不可能?:なおもロシア産石油の輸入を継続することになるドイツ

2022年のロシアのウクライナ侵攻以来ドイツは新たな石油の輸入先の選定に迫られている。カザフスタンがその候補に挙がっているが問題が:ブランデンブルク州シュヴェットにある PCK 製油所への送油にはドゥルシュバパイプラインを使用しなければならない。これはロシア産石油の送油にも使用されている。つまり結果的にロシア産石油も送られてくるということである。もっともEUは2013年にロシア産石油の禁輸措置をとっている。

政府及び業界団体筋では、ロシア産石油のみを完全に排除することは技術的に不可能であるとの見解が出ている。洗浄後もパイプ内には残留物が残っていたとのことである。調査機関によるとロシア産石油がパイプ内を占める割合は予想を大きく上回るとのことである。カザフスタンがロシアへ送った石油がそこからドイツに引き渡されるといった可能性は十分にある。

ドイツが原油出荷の元を操作することはできない

カザフスタン産、ロシア産石油は酷似しており、元を操作することは不可能である。「パイプ内には容易に除去することができないロシア産石油が滞留しています。結局圧力を維持するためにこれら油を必要とします。」。

石油問題に関し野党からも批判が挙がる。CDU所属ヤン・レッドマンによると、政府はロシア産石油の禁輸措置発動以降、製油所の稼働に必要な量の原油を確保することを確約していた。ロシアはこの複雑な送油事情をもってしてドイツに圧力をかけることができる。

ドイツ連邦政府:2023年はロシアから石油の購入及び発注を停止

だが政府は全く異なる様相を見せる:2023年はロシアから石油の購入及び発注を停止する。制裁措置の一環である。なお原油の混合はEUの規則には反さないとのことである。

政府はポーランドと共同でPCKの株主らとともに更なる石油の輸入路の開拓を試みる。ダンチィッヒからの最初の輸送は確定済みである。

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