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シュリューダー元首相が米国に対し、モスクワ・キエフ間の和平失敗の責任を追求する?

元首相シュリューダーが自らのプーチンまたはロシアとの友好関係を巡り批判のの的となっている。取材にて彼は、ロシア・ウクライナ間の和平交渉の失敗の原因は米国にあると語った。

元首相にしてロシア大統領プーチンの友人でもあるシュリューダーは、ロシアのウクライナ侵攻直後に和平交渉への道筋を早々に閉ざしたのは米国であると分析した。「彼らがそれを許さなかったのです。」、とベルリン新聞の取材にて答えた。この79歳の元首相は今プーチンとの友好関係を巡り批判の的となっている。

プーチンと会合したシュリューダー

開戦直後の2月、ロシアとウクライナそれぞれの代表が互いに出向き交渉を行ったが、これはトルコでも行われた。ロシア側の情報筋によると合意には至ったものの、履行されるには至らなかったとのことである。紛争終結への道がワシントンによって閉ざされたとして、モスクワはキエフを非難した。

ウクライナ側は交渉決裂の原因として、ブチャでの虐殺による戦争犯罪を挙げた。キエフ近郊のこの町では数百人の非戦闘員の死体が発見されていた。これによりウクライナ大統領ゼレンスキーは交渉の続行を中止した。プーチンは数日間に渡り新たな交渉の可能性を示唆していた。

開戦からわずか2週間後の2022年3月シュリューダーは国会の承認無しでモスクワを訪問し、プーチンと会合した。当時のニューヨーク新聞筋では、彼はクレムリンで政府首脳級の歓迎を受けていたとのことである。

シュリューダー:「アメリカ人は、ロシア人を抑えられると信じています。」

ベルリン新聞への取材にてシュリューダーは、2022年にウクライナから停戦交渉仲介の依頼を受けていたと話す。「依頼の具体的内容は、私がプーチンにメッセージを送れるかといったものでした。ウクライナ大統領に近い人物も登場することになります。現在の防衛大臣ルステム・ウムイェロフです。要点は2つでした。プーチンと二人きりでの会話そしてプーチンの特使ともです。」。これら会談が行われた2022年3月7日から13日の時点ではまだブチャでの虐殺は公になっていなかった。

交渉に際してウムイェロフはウクライナNATO加盟の意思がないことを示していた。「彼はウクライナがドンバス地方にロシア人を再び呼び戻すつもりであると言いました。:しかし最終的にそれが実行されることはありませんでした。私の印象では:ウクライナの意思など関係ないのでしょう。全てを決定するのはワシントンなのですから。アメリカ人はロシア人を制御できると信じています」。

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