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退陣後初めて公に姿を現すアンゲラ・メルケル:極右政党AfDを否定!?

2021年の退陣後前連邦首相アンゲラ・メルケルが公に姿を現すことはこれまでなかった。そんな中ZDF文書の中で東ドイツ時代について語る。

あと10日間統治が続いていれば在任期間がヘルムート・コールを上回ったであろう:アンゲラ・メルケルは16年間ドイツの首相に君臨し、世界最高の女性権力者まで上り詰めた。2021年の退陣を最後に69歳の元首相は公の場にほとんどその姿を現すことがなくなった。また自身の政治見解を世界に発信することもほとんどなかった。しかしZDF文書に例外的に語る。

文書の中で自身の幼少期を振り返る

ZDFにより10月3日ある文書が発行される。なんといってもこの日はドイツ統一記念日である。この記念日にあてがってメルケルは取材で東ドイツ時代について語った。彼女が育ち、後に中央物理化学研究所の物理学者として過ごした時代である。

東ドイツが青少年の愛国心を育むためにあらゆる手段を試しましたが当然ながらうまくいくことはありませんでした。友達がいて、お祝いをし、何より私たちは皆休暇は家族で過ごしますから。」、と元首相は振り返る。

「ですが国家への帰属を意識させるようなこともありました。」、と付け加える。「自由の存在と欠如はある種表裏一体であると私は考えます。当然のことながら東ドイツの中にも様々で、国家の祭り事を皆で祝いますし、一方で個人的な人生を追求することも可能でした。国家の構造としては実は世界的にかなり進んでいたのではないでしょうか。」。

皆の連邦首相

メルケルはトルコ首相エルドワンについても言及した。彼女はしばしばエルドワンと次のことについて議論していた。ドイツに在住しているトルコ人、ここでは主にトルコ人2世を指す、のナショナリティはどこに帰属しているのだろうか?

「私は常に言っています。:私は皆の連邦首相ですと。」、とメルケルは明らかにする。「ドイツに長く住んでいる人々、そうではない人々、彼ら全てを受け入れ共存していくこと、これが私の使命でした。」。

これに関連してメルケルは極右政党AfDの躍進についても語った。「人種や外見などと言ったものはここでは何の意味もなさず理解する必要がありません。」、と強調した。またAfD躍進の原因について次のように分析する。:「民主主義において人々は危機や怒りを煽動する傾向にあります。」。

 

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