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核戦争の危機は回避されたが、武器問題がショルツを襲う - 中国が核戦争回避のため暗躍?

核戦争の危機は去った。これはウクライナ戦争において西側最大の外交的成果であろう。これにはドイツ連邦首相オラフ・ショルツも大きく関わっている。

核恫喝によるサイコ戦争は、これまではプーチンによる西側への最大の兵器であった。だがそれはもう終わった。ドイツ連邦首相オラフ・ショルツ曰く、「現在は閉ざされている道です」。

武力による対抗策を批判し、話し合いによる解決を求める方々へ。戦争は武力によってのみ行われるといった主張は、常に虚偽的なものであった。交渉は常に行われる。

世界的な飢餓対策

主に2つの功績があるが、これにはロシアの協力がある。核放棄と小麦取引である。トルコ大統領エアドーガンは穀物取引協定の延長を発表したが、これは今週末に終了する予定であった。プーチンが4党、国連、ロシア、ウクライナそしてトルコ、が一同に会することに同意したと、トルコ側は伝えた。ロシアは現在、ウクライナの小麦輸送船の通過をさらに 120 日間許可している。世界的な飢餓を防ぐべく、水面下でこのような取引が行われているのが現状である。

そして今核放棄へと向かっている。核恫喝は前線に位置する東欧諸国、ポーランドそしてとりわけバルト三国への脅威となっていた。だがこの核恫喝に対する危機感は軽薄だった。もし最初からこの恫喝を認識、予想し警戒していれば、今更慌てることもなかったであろう。ウクライナへの武器供給を訴えていたものたちは今更ながらこれら脅威を認識することとなった。ドイツおよびフランスそしてイタリアとは正反対である。

ショルツが中国人に感謝することは自然である

開戦2ヶ月後ショルツは、ウクライナへの武器供給を拒否したことをプーチンの核恫喝を警戒してのことであったと理由づけた。「核戦争を回避するためなら私は手段を選びません。」、とショルツは”Spiegel”で答えた。それは4月の出来事であった。今は11月で、G-20が終わればこう言えるだろう。この首相の考えは一貫していた。そして彼は中国人へ感謝することとなる。

これは”Kommuniqué”サミットでの主要文に書かれている。「核兵器の投入および核恫喝は容認できない。」。ロシアはこの文書に署名していた。そしてこれに一役買ったのが中国である。中国の国家主席プーチンに対しイエローカードを提示した。そしてレッドラインをひき、プーチンは屈服した。

 

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