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首相に必要なのは度胸のみ - 過度にロシアを恐れるショルツ

ショルツが真の指導力を発揮しようとする時、事態は前に進むであろう。まさにマーダー型戦車の提供を決定した直後の今その真価が問われる。

戦車に次ぐ戦車の提供決断の時がまたやってくる。ウクライナ戦争中の常であった。アメリカ、フランス、ドイツによるウクライナへの西側軽戦車の提供はまだ続く。しかしロシアへの勝利を手にするにはまだ足りない。

記憶を辿れば、8ヶ月前の連邦議会で対ロシア防衛としてウクライナへの武器提供が可決されていた。ドイツ軍需産業ウクライナへのマーダー型戦車100両の供給が可能になったと連邦政府へ報告してから8ヶ月である。だが8ヶ月の間首相は最後の決断を下すことができなかった。邪魔するものは何もなく、あとはボタンを押すのみであったにも関わらず。

ショルツはこの世界をロシアありきで捉えていた

ショルツは自らでその決断を妨げていた。「第三次世界大戦、核戦争を回避する」、これが口癖であった。彼の目には常にこれらが映っていた。彼の目にはロシアがこの世界の全てを牛耳っているかのように見えていたのであろう。

ロシアを恐れる必要があるのだろうか

ドイツのウクライナへの武器供与がロシアの暴走を招くといいうのはいささか荒唐無稽である。それはこれまでの戦争経過が証明している。

ドイツがこの戦争において主導権を握る上で3つの可能性がある。

一つ目:連邦首相はウクライナへの武器供与外交において先頭に立つことができる。これはアメリカも支持している。

二つ目:首相は最高国防相にこれら戦車を用いた訓練をウクライナ兵に施すことが可能である。これによりウクライナ兵の不必要な死を防ぐことができるであろう。

三つ目:ドイツ国民の多くも期待しているが、純粋な外交力である。連邦首相はプーチンと直接電話で対談でき、欧州そしてアメリカと共にウクライナへの武器供与を行う意志を明確に示すことができる。

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