オラフ・ショルツによる先延ばしと躊躇か?今やこのドイツ連邦首相がウクライナ支援の足枷となっているが、これはSPDのいわばロシアへの配慮によるものなのか?今は落ち着いており、そのような非難を浴びせるものは誰もおらず、彼の中に何か思惑があるのだろうか。
十分に承知しているだろうが:3つの理由がある。ドイツは、英国、ポーランドからの圧力もあり現状ウクライナへの戦車提供に向けて動いている。一方で、オランダ、フィンランドなどの他国は当初公言していた戦車提供を一転して撤回した。
そして:オラフ・ショルツがプラハのカールス大学での演説にて立ち上げた西側一体の防空体制が成功例となる。これは戦略的計画の側面ももっている。:西側はロシアの脅威に対抗するべく共同での防空体制を構築するが、これはショルツが述べたように単独では不可能である。
突如指導力を発揮し、躊躇をやめたショルツ政権
現時点でNATO加盟30カ国の半分がショルツ主導の連合に加入しており、デンマークそしてNATO未加入のスウェーデンもこれに賛同している。今大地震の影響で苦境に立たされているトルコのエアドーガン大統領はこれを阻止しようとする。
そのためスウェーデンとフィンランドのNATO加盟に向けての議論が現在進んでいる。通常では考えられないことだが、この非常事態においてこれは重要な決断となりえるだろう。なおフィンランドは自身のNATO加盟が承認されるまでは、ウクライナへの戦車提供を見送るつもりである。
これだけでは不十分である:というのもスイスがドイツ製ガーパード対空戦車の弾薬提供を拒止したため、ドイツは独自にこれらを製造しなければならない。このことがショルツが躊躇をやめた大きな理由であると思われる。
”ためらいの女王”から”強権者”に
SPDの前防衛大臣クリスティーナ・ランブレヒトは何を成し遂げたたろうか?ピストリウスには明確な目標がある。彼の舵取りで防衛省内の混沌は鎮圧される。”ためらいの女王”から”強権者”に。
いずれにせよ:戦勝の行方は予測できない。これはウクライナの戦場のみならず、政治にも多大な影響を与えうる。現状ショルツは今まででは考えられなかった指導力、決断力を発揮している。