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ショルツを疲弊させるプーチンの戦争:蓄積していく精神的負担

プーチンの戦争がショルツを大きく疲弊させる。もちろん首相としての負担も同様である。これには他の理由があるが、特に2つ挙げられる。

彼の疲労はどれほど溜まっているのか、全ての気力を注がなければならないのか、いずれにしてもこの首相はこの激動の荒波に流されないよう留まらなければならなかった。様々な要求や批判が彼の精神衛生を蝕んでいることは間違いない。

侵攻開始から1年が経過した今も彼は一貫して自らの理念を変えていないという。それが重要な人物には届いていないということのみが問題である。直近の例で言うと:戦闘機提供議論は何の意味も持たない、とショルツは言う。この次の日ロンドンはすでに準備はできていると発表し、これによりポーランドの旧式Mig29戦闘機のウクライナへの提供が可能となった。

この365日戦争はショルツにも足跡を残した

実際のところショルツは常に指導力を欠いているように見えたが、多くの追求がそれを裏付ける。彼の2番目の特性は自信であり、驚くべきことに、何が起きても常に動揺せず動き回らないこの性格が彼を首相の座へと導いた。未曾有の危機的状況は指導者としての真価を炙り出す。この365日戦争はショルツの元にも多くの足跡を残してきた。プーチンが引き起こしたこの戦争が、ショルツの精神にどれだけの負担を与えてきたのだろうか?

今回初めて可視化されただけで、裏で確実に存在していた。夜はあまり寝付けなかったと、ショルツは語る。この戦争がこの首相に重荷となりのしかかっていたのは間違いない。しかしなぜこのことが今になって表に出てきたのか?

彼の中には2人の人格が存在しているのである。ショルツは側近のピストリウスをこの1年間一体どこに隠していたのかと、Twitter上ではしばしば疑問が投げかけられていた。これはいわば彼の中ではある種のサプライズショーのようなものだったのだろう。

ピストリウスの勇ましさに多くの人々が期待する

この防衛大臣の中に失敗などという概念は存在しないようだ。彼は大衆の批判に怯えるようなことなどは一切ない。重要なのは:このような誰もが回避したがる課題に好んで取り組む、と彼は説明する。大きな責任も彼は楽しんでしまうような性格であるとのことだ。

ピストリウスの勇ましさに多くの人々が期待する。このような混沌とした情勢の中で言えることは:今最も必要なのは、オリエンテーションである。そして今自信に満ち溢れているオスナブリュッケ出身のボリス・ピストリウスが皆が望んでいるものを与えんとする。

 



例を挙げると:ショルツとは対照的に、非常に扱いづらい戦闘機論争に関してもはっきりと言ってのける:決して諦めません。そしてショルツがかわそうとする質問にも、ピストリウスは実に明快に答える。:「ウクライナの勝利あるのみです」。