ベルリン情報発信サイト

ドイツ、ベルリンについての情報を日々発信しています

ウクライナ戦争開戦時、迷走していたショルツ:連邦首相の激動の12ヶ月間を振り返る

2月24日は未だ歴代の連邦首相が経験したことのない、またオラフ・ショルツにとっても同様であった。ドイツのさらなる進化と発展を望み首相の座についた。それが今や彼は戦争の首相である。

ウクライナ戦争が全てを根底から覆した。この状況において新たな政権の指導者は自らの立ち位置を模索していた。激動の時代において、ショルツ自身が安息地となる。だがこの立ち振る舞いが、連立政権に大きな嵐を呼び込むこととなる。

首相としてのショルツの過去12ヶ月間はいくつかの重要な語句に集約される。:歴史の転換点、特別予算、救済措置、2つのブーム、液体ガス、稼働期間延長、首相の強権、インフラ、主力戦車。これらは全てこの一年間に凝縮されている。

手探りで道を辿るショルツ

彼の戦争時の首相のとしての立ち回りは決して模範的ではなかった。ショルツはゆっくりと半ば手探り状態でこの未曾有の危機下を進み、そして連立政権の同僚または同盟国に対し緊張感を与えてきた。この首相の強みと弱みが現れたのが、ドイツのウクライナへの武器供与そしてその項目である。

首相が本当のところ望んでいる自身の理想は、かなり後になって知られることとなった。度々非難を彼は慎重さと積極さをもってしてかわしてきた。月初め、ショルツは国会での演説を利用して指導者としての立ち位置を説明した。彼が策定したのは、危機管理に関する発言であった。

「我々は戦争と平和を天秤にかけ、時には慎重に、時には大胆に決断を行わなければならないいわば極限の状況にあります。」。「過去12ヶ月間が示すのは:必要なのは迅速かつ大きな要求ではなく、十分な考慮の末にもたらされる決断そして戦略です。」。

ユアゲン・ハート:「彼は沈黙により信頼と忠誠を天秤にかけてきました。」

批判家はこの彼の自己表現を否定する。およそ機能していないであろう連立政権の意思決定への過程が結果的に幾多に議論を重ねているように見えるだけである、と彼らは首相を批判する。

「沈黙と全ての重要な危機管理の決定を通じて、首相は信頼と忠誠を天秤にかけてきました。」、とCDUの外交政策宣伝者ユアゲン・ハートは語る。「危機には指導力指導力には意思伝達を必要とします。」。ハートはショルツを”行き当たりばったりの首相”であるとみなす。

www.focus.de