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レオパルド2戦車を用いたウクライナ兵の訓練が始まる:最新技術による高度な訓練

80人のウクライナ兵への実戦に向けたレオパルド2戦車への搭乗訓練がドイツ連邦軍指導の元ついに始まる。これは実に驚くことが多いとアンドレアス・マーロウ将軍は語る。

FOCUS online:マーロウ将軍、今世界中があなたが指導する80人のウクライナ兵への主力戦車への搭乗訓練に注目しています。ST-Cの司令官として、あなたは2022年11月からゼレンスキーの軍隊を訓練しており、以前は2022年5月から全国的に訓練を行っていました。このレオパルド2戦車の訓練で最も印象に残ったことは何でしょうか?

アンドレアス・マーロウ将軍:我々はウクライナ兵に全ての武器システムを扱えるよう指導しなければなりません。ロケットランチャーマーズ2、防空システムアイリス-Tもしくはパトリオット、マーダー1A3装甲車、レオパルド2A6主力戦車自走砲などが主です。この訓練は毎日行われます。大きな課題は、補給そして言語の壁です。簡単な事例を一つ挙げると:レオパルド2の装備部品は全てドイツ語で表記されていますが、ウクライナ兵はここに小さくウクライナ語で訳を書き込みます。

現在ザクセンアンハルトで実施されている訓練は通常3ヶ月は行われます。それをあなたはわずか6週間で行おうとしています。これは可能なのでしょうか?

正確には6日間/週、12時間/日です。当初は、他の部門でも週 7 日制で、1 日あたり 12 時間の訓練が行われていました。しかしこれが非常にハードで過ぎるあることは明らかでした。

いえ、それでは間に合いません。21日間以内で達成しなければなりません

周囲からの反応はどうでしょうか?

我々は2022年5月に行われた自走砲訓練においては、42日間の集中専攻で実施しました。ウクライナの同僚は答えました:「駄目です。間に合いません。21日間以内に終わらせなければ。」。できる限り早急にウクライナ防衛に向かわせなければならないという圧力は大きくなり、我々は要望通り訓練期間を半分に短縮しました。だがウクライナ兵はこの短縮による弊害に気づくことにもなりました。:「42日間かける意味がわかりました。」。

レオパルド2戦車はその性能においてプーチンの戦車を凌駕しています。この複雑なシステムを搭載した主力戦車は最高時速68Kmそして正確な射撃技術を誇る120mmカノン砲を搭載しています。80人のウクライナ兵はこの戦車についてどのくらい情報を把握しているのでしょうか?

性能についてはその複雑さからウクライナ兵には把握されていません。あるウクライナ兵は一度言いました:まるでラーダ車からメルセデス車に乗り換えるようです。現状では3人に1人のウクライナ兵が戦車の知識もしくは搭乗経験があります。3人に2人は予備兵で市民です。

当訓練の段階はどのようになっているのでしょうか?

まずは戦車そのものを理解してもらいます。装備部品ごとの役割、メンテナンスについてです。そして理論に沿ってシミュレーションを行います。この中ではレオパルドが1体1で対峙します。デジタル技術を通して実際の戦車の運用、装備品や燃料の確保といった細部までを体験することができます。最後は、実弾射撃と戦闘条件下での主力戦車の相互作用の訓練になります。

 

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